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老いと覇気

老いと覇気(はき)(3月28日)

先日、首里石嶺の歩道をコツコツと走る知念さんを見かけた。元裁判官、年は90歳を超える。50代のころ漫湖公園のランニングコースをともに走った縁で知り合った。30年以上も前のことだ。

独特なフォームで緩い登り坂を歯をギシギシさせながら背を倒して気力を振り絞って走っている。年に負けじと走る知念さんに“がんばれ知念さん”と声をかけた。彼の顔に老いに立ち向かう「覇気」を感じた。

60歳で70歳に見られる人、80歳で70歳に見られる人。「年取った」「まだ若い」と見た目で評価される。その差は見る人に伝わる“覇気”の有無ではないか。覇気とは、生きる意気ごみ、仕事への意欲、気力、情熱だ。“覇気”の反対は“無気力”と“無関心”。覇気を失うと老いる。

 

覇気は外見に表れるー顔色、目の輝き、声の響き、話し方、歩き方。仕事でも生き方においても“覇気”が幸運を招く。