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「しょうへい おはようございます」

91日の米大リーグニュヨーク・ヤンキース対ロサンゼルス・エンゼルスの試合は全米の野球ファンを大興奮させる壮絶な試合だった。

 

大谷選手には30号ホームランの期待がかかる。ヤンキースには大谷とMVPを争うジャッジ選手がいる。試合は6回の表、2-0でヤンキースがリード。その裏、ランナー2人を置いて、エンゼルの大谷が打席に立つ。スタンから“しょうへい”“しょうへい”の大合唱だ。手に汗にぎる場面だった。

 

大谷の打球が舞い上がった。アナウンサーが絶唱する“go away”go away”(入れ・入れ)と。ボールはVIPを争うセント―のジャッジの頭を超えてスタンドへ。30号、逆転3ランの場面だった。

 

アナウンサーの声も震えている。“おはようございます しょうへい”と叫ぶ。なんの意味か知らないが面白い。あとで気づいた。“おめでとぅしょうへい”と言うつもりが“おはようございます”と言いてしまったのではないか、と想像した。アメリカの野球は試合だけでなく観衆のしぐさ、アナウンサーの表現にもユゥーモアがあって雰囲気が陽気で見て楽しい。

 

  (注)私は実況で「おはようございます しょうへい」と聞いた。ネットで確認すると「おはようございます ニューヨーク」だった。私の聞き違いだった。聞き違いもおもしろい。