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85歳にして学ぶ

些細(ささい)なことで家族の意見が対立し大声を上げる羽目になった。年甲斐もなく息子にも怒鳴った。家族の間柄だからお互いに気持ちが通じあっていると思ったらそうではなかった。自分は自分、妻は妻、息子は息子の考え、意見がある。

 

昨日は前日のことでいろいろ考えさせられた。そうだ。夫婦でも親子でも人が違えば考え方も価値観も違う。人生体験も違う。それを知らずに自分と同列に並べて議論した自分が未熟だったと反省した。

 

これからは、自分の意見が認められなくても、他人が違った意見をいっても反論もしない。怒りもしない。人それぞれの見方、考え方があるのだからそれを受け入れるだけだ。

「和して同ぜず」でいこう。

 

沖縄の黄金言葉(くがにくとば)に「(とぅ)ぬ (いーべ)―、同丈(ゆんたけー)(ねー)らん」という教えがある。10本の指はみな同じ長さではないという意味。人は顔かたちだけでなく、性格、考え方、価値観、生き方がみんな違うと教えている。頭では言葉の意味を知っていたが、この年になって初めてこの黄金言葉の真の意味を行動で理解した。「違い」を認めよう。また一つ成長した。