· 

新報ティータイムへ投稿

老後も自活して生きたい(または、飼い犬の餌代に驚く)

 

ペットの犬や猫の餌代等に費用はいくらかかるか。東京のペット保険会社が飼い主にインターネットでアンケート調査した結果を本紙(58日付)が報じている。1匹の犬に年間35万円、猫に17万円かかるという(2021年)。

 

一か月換算すると、犬に29千円、猫に14千円。犬の場合1日に約千円。私の食事代より高いのではと、目を丸くした。

 

犬への支出で、最も多いのが餌代で年6万6千円、次に治療費が59千円、サプリメント代が15千円とある。全体では前年(2020)より1.8%、サプリメント代は29.6%の大幅増である。サプリメント代の増加は加齢や関節炎への対応のためだという。猫では「健康に留意して自然食に変えた」「質のよいフードに変えた」等で餌代が増加した。

 

愛犬の健康に並々ならぬ気くばりをされている飼い主の気持ちが察しられる。だが、金をかけて大事に養っている割には治療費の増加が目立つ。なんだか奇異に感じる。そうえば、公園を散歩する犬公を見ると太り気味のものが多い。足が弱いのかリードされて歩く犬公、飼い主に抱っこされている犬公もいる。大事にされ過ぎて自立力が低下したのだろうか。

 

犬公をみていると、人様の縮図のように映る。加齢と運動不足で足腰が弱ると健康補助食品や薬に救いを求める。老いを遅らせて健やかに長生きしたいのは人も犬も一緒だ。先ず、体を働かせること。飼い主の世話で快適に生きるより昔の野放し犬のように自活して生きたいものだと老輩は思う。

621字)

511日(水)15

琉球新報「ティータイム」へ原稿送信